NPO法人 山の自然学クラブ 三陸・北上地域の活動

活動レポート

2012年 地産材の有効活用に向けた取り組み

2011年夏期、津波が遡上し浸水した場所のスギ立木の葉が変色し、枯死し始めました。そこで、この木々を使えるうちに有効活用しよう、言い換えれば地域資源を活用した有機物の現地リサイクルをしようと検討を始めました。今後、住居や耕作地の移転・設置等についての話題も増えてくることが予想されることから、建築の方の力を貸して頂けないかと考え、日本工学院八王子専門学校の先生方に相談をしたところ、協働が実現しました。

専門学校建築科の一年生が毎年取り組んでいる「はじめての建築」という課程でこの木材を利用することを基本的な活用方法としました。自治会のみなさんと相談したところ、農作業の道具を入れたり、ひと休みしたりできるような小屋があったらいいな、とのご要望をくださいました。そこで、今年は小さな小屋を製作することにしました。

森の再生計画図
取り組みのイメージ図:日本工学院八王子専門学校建築科 渋田雄一先生作画を一部改変

これまで(2011年~2012年)の経緯などは、十三浜プロジェクトのページをご覧下さい
  → 十三浜・相川/小指プロジェクト

Photoレポート

2012年8月 材の運び出し

2012年8月28日から29日、今回は塩害により枯死したスギを利用させて頂くことになり、運び出しに伺いました。先に地元の方が必要な本数を倒してくださっていました。日本工学院からは学生、スタッフ、先生の5名が参加。水守の郷、海藤理事長に指導して頂いて、一部は現地で製材し、残りは登米の森林組合で製材して頂きます。

製材、乾燥の後、八王子の日本工学院へ運んで、学生さんが素材として使用します。みんなで登米の製材所へも行きました。

日本工学院での製作

全員がデザインを考え、10分の1模型を製作。その中から、実際に製作する小屋のデザインを選定します。班ごとに製作するデザインを決め、設計図を書き起こします。
9月、製材済みの木材が登米から到着しました。

八王子キャンパス ものづくり工房での作業風景。天気のいい日は外でも作業。

そして、10月7日~8日、学園祭で完成した製作物を発表しました。

2013年に、これらの製作物を現地へ設置する予定です。現地で自治会のみなさんと小屋に合わせて設置場所を決め、設置作業を行います。
そして来年も同様に日本工学院のみなさんと現地を繰り返し訪れ、必要になったものを製作したり、交流させて頂いたりしたいと考えています。できるだけ長く継続して、現地のみなさんと一緒にできることを、楽しく続けていきたいと思っています。
多くの方のご参加をお待ちしています !

十三浜プロジェクトについては、こちらのページをご覧下さい
 → 十三浜・相川/小指プロジェクト

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