活動レポート > [活動レポート番外編] 植林地での動物観察
植林地での動物観察
山の自然学クラブ会員のMさんが調査した動物観察レポートです。
植林地はシカの食害(冬期の餌がない時期に、シカに樹木の皮や枝先が食い荒らされてしまう)、イノシシの害(餌を探したり、ヌタ場にするために若い樹の根本を掘り返してしまう)に悩まされており、活動を進める立場としては頭の痛いところ。そのわりに我々が現場にいて動物を直接目にする機会はあまりありません。シカが歩いているところに出会すくらいでしょうか。。。
「どんな動物が棲息しているのか(特に小動物について)、一度確かめてみたいね」と話していたところ、ついにMさんが独自に調査を開始、4回目にして撮影に成功したというわけです。自然再生の活動ではこんな楽しみもあるのです。Mさんありがとうございます!
以下、初回準備の様子の後は、Mさんがメールで配信してくれた観察記録です。日付順で、4回目まで読み進むと...かわいい写真が!
植林活動のあと、初めて参加者みんなで餌を仕掛けた時の様子です。仕掛け一式は全部Mさんが作って持ってきてくれました。すごいです。
今日植林地に行って先日しかけた餌箱を調べてきました。
10個全部えさが食べられていました。但し1個はピーナツだけでクルミは箱の外30cmくらいのところに置き忘れ?でしょうか、食べられなくて置いて行ったのか、残っていました。
仕掛けたところは荒らされていなかったのでネズミくらいの動物だけが出入りしたようです。
餌のなくなった箱の中には糞と尿が残されていました。
体毛でも残ってないか見ましたがありませんでした。
食べがらも周りを見たのですが突き止められませんでした。
糞から動物が突き止められると思いますが、本などを調べないと。
2回目も仕掛けるつもりで行ったのですが、糞や尿を取り除き、箱を洗ってからの方がいいと思い、今回はしかけられませんでした。水を持っていくべきでした。
5月は富士山に通えないので2回目の設置は6月になるかなと思っています。
行ったついでに1時間ほど蔓切りをして作業を終えました。
第2弾のネズミの調査です。
昨日餌をセットして、台風が来るというので今日早朝に富士山に行きセットしたものを回収しました。
台風の雨で流されたり、土が流れ込んだりする可能性を考えて今日は再セットはしませんでした。
今回は地形なども加味してセットしましたので来ないだろうと予想したもの(2個)以外は来ていました。
そのうち3か所はクルミが残っていました。
それ以外(5か所)は全部持っていかれていました。
前回(4月)と違うのは餌をきれいに持ち出し、食べかすなどが残っていなかったこと。
周辺を捜したのですが、前回同様食べかすなど見つかりませんでした。
又巣穴らしきものも見る目がないので全くわかりませんでした。
そして箱には尿はありましたが、糞の残置が少なかったことと、糞から推定する動物の種類も少ないなということです。
箱の中で食べてないので糞も少ないのだろうと思いますが、糞の形からして1種類の動物しか来ていないようです。4月は糞の数も多かったし、形も様々なものがあり数種類の動物がいるように思いました。
昨日セットしてから時間を見計らって餌を食べに来ているか見回ったのですが、まだ来ていませんでした。
昼間ということもあるとは思います。
きっと夜のうちに活動しているのかなと思います。
今度は夕方頃からセットして、夜の活動を見られるようにしたいと思います。
7月の作業に参加できないので雨が降り出すまで蔓切りをしました。
以上ご報告まで
12日(日)に日帰りで植林地の夜間動物調査をしてきました。
時間は17時から21時頃までです。
入口の広場の周り5か所に餌箱をセットしました。
そのうちの2か所(植林地の西側境界近くの草原と樹林の境目あたり)で餌を持って行きました。
その他の3か所は1回目のときのえさをセットした付近(このときは餌を持っていった)なのですが反応は全くありませんでした。
境界の近くの1か所で餌(ピーナツ1個)を持っていったのですが、ピーナツがまだ残されていたのでまた取りに来ると思い、赤セロハンのカバーを付けたライトを餌箱の入り口を照らすようにして姿を現すのを待ったのですが、どうも警戒されたらしく観察している間は姿を現しませんでした。
ところが、他のところの餌箱巡回時間が来て廻っていて席をはずしているわずかの時間にピーナツを持って行ってしまいました。
そんなことでもう少しで姿をとらえられそうになりながらも残念な思いをしました。
赤セロハンでカバーしたライトを照らして定点で観察したところにはまったく姿を現しませんでした。
やはり生き物たちの方が役者が1枚も2枚も上手でした。
夜の植林地は静かなもので動物の活動する気配など全く感じられませんでした。
今回の調査結果から、動物たちは日没後1時間くらい経過した頃から、1時間くらいの間に餌箱に来ていることが予想できたこと(たまたまこうなっただけかもしれませんが)が成果と言えば成果でしょうか。
12日の日没は18:30頃、19:30に見回りした時に1か所だけピーナツを持って行っていた。
20:30以降は全く動きは見られなかった。
ついでにペルセウス座流星群の観察もしたのですが、短時間だったせいもあり見ることができませんでした。
この日の富士山の夜は満天の星空で天の川もうっすらと見えました。久しぶり御対面の天の川でした。
昨日(22日)山の予定がなかったので、昼近くから晴れだしたのを勿怪の幸いで急遽富士山に行ってきました。
今回は、ついにネズミの姿を見ることができました。
餌箱を3か所にセットしました。そして30分ごとに見回りました。
18:30までは変化ありませんでした。
1番から5mくらい離れた場所で待っていると動物の動く足音が聞こえ、じっと待っていると餌箱にはいいた音もしましたが、このときは姿は確認できませんでした。
大胆に近づいて斜め上からライトを照らすように静かに立って待っているとクルミをとりにネズミが出てきて持って行きました。
このときはカメラを出したのですが残念ながら撮れませんでした。
でもライトを照らしても気にもせず、堂々とクルミを持って行きました。
2,3番では餌箱の間近かに立って観察です。
こちらでは写真に撮ることができました。添付します。
3番では、巣のありかもおよそつかめました。と言ってもすぐそばでした。
ネズミは「アカネズミ」だろうと思います。
1,2番付近は左右からネズミが動くもの音がしましたから複数いると思われます。
3番はあまりにも近いところなのでたぶん複数いるのでは?と思いますが。
明りやカメラのフラッシュに驚く様子もなかったのでこれからは大胆にやってもよさそうです。
ネズミの動くもの音はすごく良く聞こえます。こんなに大きな音をたてて動いたらキツネやフクロウなどに簡単に居場所がばれてしまうのではと思いました。
それともおいしそうなものにありつけて舞い上がっていたのでしょうか?