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苔のクッションは誰のため?
今年最初の現地活動を行いました。植林地では6月の植樹活動へ向けた準備を開始。その他に、富士スカイラインから水ヶ塚周辺と須山口登山道付近で森の様子を観察しました。興味深いコースなので、今後参加者の方々を案内する機会を持つことも検討します。
初めて参加された方でも植林地内がおおよそどうなっているかわかる、迷わずに歩けるようにするための地図づくりを進めています。参加者が小型GPSで測定したデータがすでにあるので、それを元に地形図を作り、ルートや場所ごとの特徴、目標となるものを書き込んで行く予定です。4.56haとはいえ、その中にはちょっとした丘や谷、崩れやすい斜面、岩場などもあります。植物は種類によって住む場所の好みが違うので、分布もまちまち。湿った土が好きな木もあれば、陽当たり重視の木もあり、面白いものです。ゆくゆくは手作りのイラスト入りマップができる予定です。「縄文タワーの丘」なんていう場所もあるんです。
地形の特徴を記録中 |
岩の右側は急な登りになる |
今年の植樹で、NTT労働組合をはじめ参加者の方が植えるであろう苗木の一部が現場に到着しました。60cm程度のヒノキの苗木と桂の苗木は根が乾かないようにまとめて仮植えしておきます。ちょっと窮屈そうですが2ヶ月程度の我慢。出没する鹿に食べられないよう金網で保護してあります。鹿の食害(木の皮が食べられてしまうこと)は悩みの種です。
植樹用のヒノキの苗木が到着 |
土を掘って仮植え作業中 |
苗木を仮植えして金網で保護 |
保護しないと空腹の鹿にかじられてしまう |
2日目の4月1日は、観察会で参加者の皆さんをお連れするコースの新規開拓です。まず須山口登山道〜須山御胎内神社を歩いてみました。人工林と自然林が隣接しています。自然林にはおじいさんのブナやオオシラビソもいます。御胎内と呼ばれる岩穴の中にはご神体が祀ってあります。岩穴は、表面から溶岩が固って中身の柔らかい部分だけが抜けて空洞になったもの。人が一人屈んで通れる程度の広さです。
水ヶ塚の近くでは、溶岩流の跡を植物が徐々に森へ変えていく過程を学ぶことができます。このあたりは濃い霧が年中発生するので苔が豊富。ゴツゴツの岩でも苔が覆って、そこに木の実が落ちれば、長い時間をかけて木が育っていきます。
ブナ |
オオシラビソ |
幹 |
植林された木は整列している |
須山御胎内神社の鳥居 |
穴の広さは人がかがんで通れる程度 |
ゴロゴロの溶岩も今となっては苔だらけ |
溶岩の流れの先端部分も苔むしている |
背中が苔だらけの岩 |
こういう苔に木の実が落ちると大木に成長する |