山の自然学講座2024
5月18日(土) *終了しました

現地講座5(日帰り)

三頭山 東京都檜原都民の森:三頭山の地形と植生の観察/ブナ林の現状

講師:増澤 直(地域環境計画、地域自然情報ネットワーク副理事長)

*参加者多数のため、受付を終了しました。
多数のお申し込みありがとうございました。

講義内容

奥多摩の森は多様性が高いと言われます。「植生環境学」(古今書院)で「三頭山のブナ林は絶滅寸前なのか?」を著された増澤先生がその謎を現地で解説します。増澤講師は1980年後半、三頭山のブナを詳細に調査され幼木が極めて少ない原因を突き止めました。最近では大木が枯れ、倒れる現象もみられます。

ブナの森や渓流ぞいなど、周辺環境を観察しながら、尾根と沢、斜面の向き、豪雨や洪水の影響など様々な条件を考察します。また、日本の多様な植生について自然条件と人為的な影響との関係、植生遷移とは何かなども、考えてみましょう。

  • 地形と地質で決まる植生の必然性
  • 三頭大滝がそこに存在する訳
  • 三頭山のブナ調差内容・分析結果と今後
  • 三頭山の岩塊斜面

これらを、じっくり考えながら観察します。

イラスト:当会会員 井上さん画

■ 以前開催した三頭山現地講座の様子。新緑の森や渓流沿いを散策します!

図:2010年の参加者、吉村会員が参加後に書いたレポート(2011年発行の年会報に掲載)の一部

(以下、会報文章から一部抜粋)・・・観察会で案内して頂き、三頭山に登った際、山の形とホルンフェルスとの関係を図にしたら面白かろうと思いましたので、作図してみました。5万地質図「五日市」と2.5万地形図「猪丸」を利用。ホルンフェルス化Zoneの幅を500mと想定して作図。西原峠~三頭山~鞘口峠~戸沢峰の秋川流域界にそう断面です。 閃緑岩体が複数あれば、その中間の岩石は二重に焼かれるとして、2重を作りました(笑)。意外に、地形との相関が良いので、三頭山の山体が突出している訳や、大沢山が高い訳などを、岩質の面から想定する材料になるかも。・・・以上

当日の予定

集合の時間・場所: 電車利用の場合=8:50JR武蔵五日市駅(集合後、9時発のバスに乗車します)
自家用車の場合=10:20「東京都檜原都民の森」ゲート売店前で集合
ルート(概略): 都民の森遊歩道〜三頭大滝〜ブナ沢〜ブナ林などを歩きながら観察。登山路、休憩、昼食などは当日の状況をみて設定します。
解散: 都民の森ゲート売店前で15:40頃
※都民の森15:50発「武蔵五日市駅」行の連絡バスに乗れるように解散します。
服装・持ち物: 昼食、飲料水、地図、コンパス、筆記用具、ルーペ、双眼鏡、カメラ、雨具、他
※この現地講座では「沢」を数回横切ります。急斜面もあるため、くるぶしまで保護できる登山靴が良いです。

※電車やバスの時刻は2023年3月現在のものです。変更されることもありますので各自ご確認ください。

講師プロフィール

増澤 直(ますざわ ただし)
株式会社地域環境計画 生物多様性推進事業部 事業部長代理

東京生まれ、東京学芸大学教育学部卒、東京学芸大学大学院修士課程修了、東京農工大学博士課程単位取得満期退学、技術士(環境部門・建設部門)、京都大学大学院地球環境学舎特任講師

  • 専門:地生態学、森林生態学、環境アセスメント(生態系評価解析)、自然環境保全GIS
  • 著書:『植生環境学 ――植物の生育環境のなぞを解く――』(分担執筆、古今書院)

実施概要

  • 日時:2024年5月18日(土)
  • 受講料:(この講座のみ受講する場合)3,500円(当会会員および学生は3,000円)
  • ※資料代、行事保険料込み。受講者は当年開催・実施する当会行事すべてに会員価格でご参加頂けます。
  • ※ 全10回(室内講座1〜5回+現地講座1〜5回)を通し参加される場合は割引になります。全10回で30,000円(当会会員および学生は25,000円)。
  • ※ また、以下の特典がつきます。
  • 最終日に「修了証」をお渡しします
  • 正会員の修了者には「山の自然学指導員証」が毎年交付されます
  • 前年度発行の当会年会報「山から始まる自然保護」を一部差し上げます

★ 直近のお申し込みも可能です。ふるってご参加ください! ★

お申し込み方法
運営:特定非営利活動法人 山の自然学クラブ All Rights Reserved ホームページ 活動ハイライト