熱帯高山の自然と植物 −ケニア山、キリマンジャロの氷河と植物の生態−
日 時: 平成22年10月30日(土) 13:30〜16:30
場 所: 環境パートナーシップオフィス(EPO)会議室
渋谷区神宮前5-53-67 「コスモス青山」 地下2階 Tel 03-3406-5180
(地下鉄銀座線、半蔵門線 表参道駅下車5分、JR・東横線・田園都市線・井の頭線渋谷駅下車10分)
講師
水野 一晴 准教授
京都大学大学院 アジア・アフリカ地域研究研究科 アフリカ地域研究専攻
熱帯高山における氷河消失とそれに伴う生態系の変化に関する研究のパイオニアで,現在もアフリカ・アジアを中心に精力的に研究を行っています.自然科学だけでなく社会科学にも目を向けたフィールドサイエンスを実践してきており『高山植物と「お花畑」の科学(古今書院1999年)』,『植生環境学−植物の生育環境の謎を解く−(古今書院2001年)』や『アフリカ自然学(古今書院2005年)』など著書・編著も多数あります.
講座概要
熱帯高山は、日本の高山と異なり、1年の気温変化が小さく、冬の降雪量が少な
く、風も弱いため、背丈が数メートルにもなるロゼット形大型植物が生育してい
る。しかし、熱帯高山は1日の気温変化が激しいため、夜間の低温に対処するよ
うに工夫をしながら生育している。
一方、近年、温暖化の影響でケニア山やキリマンジャロの氷河が急速に縮小して
いる。その氷河の後退とともに、先駆的な植物が氷河の後を追うように山を登っ
ている。さらに最近はこれまで氷河斜面下では見られなかった植物も見られるよ
うになってきた。
アフリカでは高峰に神が宿ると信仰されており、白く輝くキリマンジャロの氷河
は地元住民の精神的支柱でもあり、その消滅は住民にも大きく影響すると考えら
れる。
日本と最も異なった気候環境である、熱帯高山の自然・生態とその変化について、
氷河の変化や植物動態など、1992年より継続して行っている調査結果から議論し
ていく。
参加費
参加費: 2,000円(予定・当日徴収します)
お問い合わせ・申込み先
下野綾子 e-mail:ayako@tibetplant.com