台湾りす対策/大森弘一郎

 鹿の害が問題になって、餌付けにより集めて捕獲し鹿牧場へ、という提案を1年程前に載せましたが(07年11月鹿の食害)、言うだけで何もしないのが気になっていました.
 私が住む所から10分の所に瀬上の森(円海山153m)という三浦丘陵の北端があり、最近ここに行くと繁殖した台湾リスの食害がひどく目立つようになりました、1時間も歩くと10回ぐらいリスに出会う程、昨年とは大違いです(実感とすると10倍).冬眠しない台湾リスは、餌の無いこの時期に、樹皮の下の形成層を食べることを考えたようです.その無残な姿がこの写真です.

 


 暖かい所から連れてこられた寒い日本で編み出した知恵、この産物がこの丸裸の樹なのでしょうが、少しずつ齧れば良いのに完全に丸裸です.これでは枯れ木の山になってしまいます.鹿のように根元だけ環状に食べて枯らすのより、有効利用ではありますが. そこで鹿のために考えたことをここで生かして見ることにしました.幸い地元には、縄文自然クラブというこの森を愛するグループがいて、一緒にやることにしました.そのやり方、成果の程を、これから当クラブのホームページに載せますので、ご覧下さい.

 考えたやり方は(1)金網のトンネルの中で餌を食べるように習慣ずけ、(2)習慣がついたらトンネルを長くする、(3)毎日餌を補給しあちこちからたくさん集まるのを待つ、(4)トンネルの片方の端に強い黒い袋をつけ、入り口を一つにする、(5)トンネルにたくさん入っているときに袋に追い込む、(6)去勢して動物園に預かってもらう、(7)春になったら自然に放してあげる.と言うものです.うまく行くと良いのですが.