ネパールでの植林調査/大森弘一郎

 2007年1月5日に出て14日まで、ネパールでの植林、特に薮椿の植林の可能性調査を行って来ました。要するに現場に行って、見て、触って、話して、苗や種を植えるということです。同行者は長谷川博文さん(538)、現地での協力者はシャム・バハドゥール・ドンゴルさん(136)、そのほかJICAの土屋泰子さんや、ダルマ博士や多くの人々に多くのお世話になりました。
 これは我々の今後の活動に様々なヒントと方向を提供してくれる体験でありました。森林復元のためにそこに住んでいる人が「やりたくなってくれる」方法が有るかどうか、それに薮椿が役立つかと言う実地調査でしたが、それが結構行けそうな感じで帰って来ました。 まずトリブバン大学の圃場には驚きました。と言うのはストで発芽した苗は水も貰えずに一人で頑張っていたのです。結構乾燥にも強いことが判りましたが、植えた種の50パーセントが苗になっていました(1〜3mm径、8〜17cm高さ、2〜7葉)。 ストということは管理者は居たのに働いてはいけないのですね。その苗を話をつけて持ち出して、昨秋に採取した種と共に村を回りました。色んな人との交流が有って楽しかったことは後で書きましょう。
 ポカラのマレパタンとカトマンズのゴダワリに、新しく良いナーセリー(圃場)を見つけて種を渡して頼んで来ました。10haと4haの立派な所です。 関係の出来た村は、まずポカラのペワ湖の南岸の、以前から目をつけていた所でアマディュ村と言います。ここからは小舟の行き交う湖を近景にしてアンナプルナが正面に見える素晴らしい所です。
 それから、前回通りそこなったダンプスという村、行って見たら正面にマチャプチャリが見えてそれを抱えるように畑が広がっている気持ちの良い所でした。ただそこまでの道は車から降りて歩きたくなるほどのすごさ。次回はここの「月のロッジ」に泊まろうと決めています。
 もう一つはポカラから南のバイリ村、ミカンも栽培しているようななかなか経験豊かな所でした。どうも村長と会うことが重要なことのようで、そうすると日帰りだと、1日に1カ所しか調べられないのです。ポカラとカトマンズの周辺には600の村が有るのですから大変です。
 今回は350本の苗と1500粒の種子を全部使い切りました。作業量と必要量の基準になる数字です。 そんな訳でこれからどんなことが起きるか、皆さん楽しみにして下さい。樹木が増えて地球環境の貢献出来るのは何年先でしょうか。でもやらねばいつまでも貢献ゼロですから、やりましょう。
 写真をご覧下さい。説明は不要だとおもいますのでここから何かをお考え下さい。次回は多くの方に参加して戴いて、このやり甲斐のある(?)作業を一緒にやりましょう。