2008/2/24−2008/3/13掲載
昨年の暮れに「野口健からのメッセージ展」というのが竹中工務店の本社のギャラリーでありました.写真はその時のものです.実は背景のエベレストは私(大森)の写真.手前に並べてあるのは、彼がヒマラヤから持ち帰ったゴミです.このように並べられると、ゴミが宝石店のショーケースのようになるから不思議です.ここから発せられるメッセージがどのように人々に影響するでしょうか.
1989年から現在までの彼の足跡は、いろいろ紹介されているからご存じでしょう.偉いと思うのは、普通の登山家が登りっぱなしであるのに対して、彼はその後始末を他人の分までやっていることです.日本・ネパール国交樹立50周年記念誌の中に彼の良い文章があります.50年昔に日本山岳会から3回遠征隊を出して、その2回目には途中のサマの部落で険悪な反対に合って追い返されたことがありました.その同じ場所で、今回はゴミ回収の作業を通して部落の人とすごく仲良くなって帰って来ているのです.一人の活動の大きさを見せられる一場面です.