2007/12/7−12/24掲載

これは白馬乗鞍にある池の岩の上に生えていたチングルマです.普通は左の写真のような草原に生えます.この写真はチングルマの美しさだけでなく、もっと多くのことを語っています.

チングルマは草ではありません.落葉樹です.黄色い雄しべの白い花を咲かせ.花が終わると、ヒゲような毛がついた種子が稔ります.その様子が稚児車を思わせることから名前になったといわれています.この写真の木は岩に取り付き、自分の落ち葉で土壌を作りながら岩を覆っています.この個体の樹齢は何十年でしょうか.何百年でしょうか.この長い年月の間、この池の水位はあまり変わらなかったのでしょうか.岩の上なので、水位が下がりすぎれば水分が足りなくなり、水位が上がれば水没してしまいます.後で考えてみて、もっと良く観察すればよかったと思ったしだいです.