2007/10/31−11/12掲載
立山黒部アルペンルートの開通で、標高2450mの室堂平に誰でも気軽に行けるようになりました.工事で多くのお花畑が失われ観光客が増えた今でも、室堂平では雷鳥に会うことができます.雷鳥は4月頃つがいになり(上)、夫婦仲良く昨年の縄張りで過ごします(下).
雷鳥は北極に近い地域に生息する鳥で、氷河期に日本に渡ってきたと考えられています.氷河期が終わり暖かくなると高山に安住の地を求めました.山岳信仰を持つ日本人は雷鳥を雷神の使いとして大切にしたと想像されます.だから今、雷鳥は人を恐れません.
羽根は冬に白くなり、雪の中で保護色となります.春のつがい形成の後は茶色の羽根に抜けかわります.6個の卵を産み、21日で孵化した子供を大切に育てます.しかし、オコジョやイヌワシなどの天敵に食べられ、大人になれるのは1-2羽ほどです.
みんなで絶滅危惧種の雷鳥を守っていきたいと思っています.