山の自然学クラブ:里山再生活動

現地講座

春の里山を歩く 〜市民参加の里山管理(2)
−ニリンソウ咲く青柳丘陵(東京都国立市)−

今回は、当会会員の大船さんのご案内で多摩川の左岸にある青柳面を見学します。青柳面の成立は、首都圏で自然が行った最後の大規模改変で、多摩川の活動の歴史と首都圏の第四紀における自然誌を概括することが出来ます。
谷保・城山では早春にニリンソウが咲き誇ります、その時期に合わせて企画いたしました。
ふれあいボランティアで活動する大船さんにご案内いただきます。
身近だけれど貴重な東京近郊の自然を、実感していただける機会になると思います。

どなたでも参加できます。[無事終了しました。]

開催概要

<開催日> 2009年4月12日(日)

<参加費> 1,000円(当日徴収します)

<スケジュール>

【集合】

10:00 南武線矢川駅 駅北口ロータリー

【予定】

  10:20 矢川緑地 〜 真々下湧水
  12:00 古民家園 <昼食>
  13:00 国立郷土館 〜 谷保・城山 〜 谷保天満宮

【解散】

15:00 南武線 谷保

<今回の見学地>

1)矢川緑地

東京都「自然環境保全地域」。立川崖線下の湧水でできた湿地。ナガエミクリなどの固有種がある。豊富な湧量を誇っていたが現在では崖線から流れ出る水はほぼ涸れ、湿地内でわずかに湧く水が下流の矢川に注ぐ。

2)真々下湧水

青柳崖線の下から湧き出し、現在でも豊富な水量が見られる。この崖線は現在まで周辺地区の有力な緑地帯を形成している。しかし2年前に付近の区画整理事業が始まり、崖線の緑が切り払われ整備が始まった。ここでの道路の開削は、緑地と水脈の断絶を意味する。

3)滝野川学園

日本で最初の精神障害者施設。開設115年で石井夫妻の奮闘はTV放映等で有名。矢川の水はこの施設中を流れ氾濫原に出て真々下湧水と合流するが、この水は低温のため、農業用水としては悪水とされ排泄された。
往時の矢川用水の面影が見られ上流では蛍が、下部にはサワグルミ群落などが見られる。

4)谷保・城山

東京都「歴史環境保全地域」。この地域の有力土豪三田氏の土塁。城山とは、砦のことと考えられる。祖先はそばにある谷保天神の神職。初代神職は菅原道道真の息子という。
4月のはじめにはニリンソウが、8月にはキツネノカミソリが一面に咲く。

5)谷保天満宮

いわずと知れた野暮天。東日本最古の天満宮で亀戸・湯島と合わせ関東三大天神と呼ばれる。

お問い合わせ・申込み先

特定非営利活動法人 山の自然学クラブ 
自然再生活動部会(担当:中村)
e-mail:hana-n@tkb.att.ne.jp