2010年 高山植生モニタリング報告
第1回 植生調査 2010年7月3−5日 参加人数 会員6人・非会員0人
まだ多くの残雪の残る中登山をし、島田娘で植生調査を行いました。8月には見られない初夏に咲く花々を堪能することができました。
第2回 植生調査 2010年8月20−23日 参加人数 会員8人・非会員5人
木曽駒ケ岳周辺で調査を行いました。今年は山の上も暖かく、とても標高3000 mにいるとは思えない陽気でした。
地温の季節変化
1時間おきに記録し続けている地温の季節変化から、各調査区の冬の積雪量と雪解け時期を検討しました(表1)。積雪の多い場所では、積雪期には地温の値が0℃となるので雪解け時期が分かります。積雪の少ない場所ははっきりとした雪解け時期は分かりませんが、最高温度と最低温度の格差が大きい時期が、積雪のほとんど無い時期です(表1では積雪少と示しています)。各サイトの積雪量および雪解け時期は、この3年間ほぼ一定しているようです。
表1 2008年、2009年、2010年の雪解け時期
植物相
調査区ごとに2008年から2010年の植生データを比較してみました。若干植被率が増加している傾向のある調査区もありましたが、この3年間大きな変化はありませんでした。例として@構造土の調査地の3年間の写真と調査結果(表2)を示しました。
写真 右:2008、左下:2009、右下:2010
表2 調査地@構造土の植生調査結果
ご参加の皆様、本当にお疲れ様でした。
謝辞
本年の調査は 財団法人 国際花と緑の博覧会記念協会より助成を受けました。この場を借りてお礼申し上げます。